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「ダイナマンサー」について

2023年8月5日にボカロ曲ダイナマンサー」を投稿しました!!! 🦖

8月8日更新:YouTube版公開

inst➡ https://piapro.jp/uraishitokage

解説は続きから。⬇

 

概要

 ボカコレ参加曲。これが完成したのはごく最近ではなく、GW前から前半。今年に投稿する曲をなるべく早くに仕上げて、残りは絵の勉強に集中しようという計画だった。タイトルの由来は、

dinosaur + necromancer

 dinosaurは「恐竜」で、necromancerは、おおよそ「死体を操る者」と言われる。合わせて「竜を操る者」。ポケモンにおける化石ポケモンへのフィーチャーが最初のテーマだった。しかし、歌詞の一文字目からいきなり最初の設定テーマからズレて、全体的にはVOREを示す歌詞が大半を占めるのではないかというくらいに変化した*1。このブログにたどり着いた人なら分かると思うが一応説明すると、VOREとは「丸呑み」のことで、大抵巨大な生物が小さい生物を噛まずにそのまま飲み込む様子を描くジャンル(小さくない場合も多々としてある)。特にケモドラ界と関係が深い。絵の練習を始めたとき(2016年夏)からこれがジャンルとして存在することは知っていたが、年月が経過して2023年3月にようやっと詳細を把握した。その調べのときに見たいくつかのイラストが歌詞の元ネタになっている箇所が多い。それらのイラストは自分の記憶に多大な影響を与え、長らく忘れられない。しかし「嫌い」による記憶なのか「好き」による記憶なのかが判然とせず、ただ漠然と強い印象を与えられただけに過ぎない。また見たときに僕の感情はどちらなのかが分かると思う。投稿日付はVoreの日と言われる8月8日*2がよかったのだが、この日はボカコレの直後で、タイミングが悪い。せめてYouTube版だけでも合わせておく。

BPM:184 TIME: スケール:忘れた ジャンル:ドラムンベース,ポストロック

インストゥルメント

 これまではある程度 歌もの らしさを引き継いでいたが、今回は前衛的アプローチで奇を衒ったような曲を目指した。
・リード…Magical 8bit Plug 2, Synthmaster Playerなど

 「尽誠切刑」と似たパターン。

・コード…Keyzone Classic, Romplay2など

 リリースをゼロにして(リリースカットピアノと言う)EQやアンプシミュレータなどをかけて音をクリアにし、コードにするというのを一体いくつの曲でやってる?これは自分の作風として定着しているかも。何なら、使っている音源は違うけど一番最初に完成したボカロ曲(2020年3月、「ダイナマンサー」投稿日から見れば3年半前)の「猫又 Loving You」でもリリースカットピアノをコードにしている。現名義での投稿曲では「マッシブクラッシャー」から。後者はBメロで鳴っているコード。

・ドラム

 ドラムンベース系のリズム。「マッシブクラッシャー」と同様の単音,ループを使用。しかしベースは全然強調できていない。Mixへの執着がないせいで音の聞こえが悪いことに対しての不満がない。間奏の高音を抑えている部分ではiZotopeの「BreakTweaker」を使用。これはサンプラーの一種で、指定された音階を入力することであらかじめ構築したループを再生するというもの。ひとつひとつの入力に対して音をいじることができ、極度に崩壊させることでIDMやノイズミュージックにも有効になる。2021年初夏に買った「はじめてのiZotopeセット」的なものに含まれていた。

 

歌詞の説明

俯瞰視点 呼吸音
正気を焦がすハイライト
拒絶反応したって ねぇ
上辺だけ 分かっているぞ

現代 不在 普及罪
もう勝手にしちゃってどうぞ
漫才振ってる戦場に
立てる者は躁となりな

 1行目はエロ漫画の絶頂シーンを意識して書いた歌詞だったんだけど、VOREに当てはめても結構合ってるね。ハイライトは目の光。キャラの特徴は目にあると言っても過言ではない。目で印象全部決まる。3,4行目は自分心情。5行目は「この世の現代に本来は不在のはずの生物を普及させることが罪」という意味。6行目は言わなくても分かるだろう。戦場はポケモンのバトルステージ。

 

八面六臂の火竜が魅せる
可愛すぎにも程があるな
絶体絶命 視点を回して
喜怒哀楽 楽

「八面六臂の火竜」⏩リザードン。そもそも八面六臂とは、あらゆる能力を持ち合わせることを指す。どっかでリザードンが「ドララーのおもちゃ」と例えられていた。実際僕もそう考えていて、大抵ボスゴドラに精液まみれにされ泣いている(=可愛すぎにも程があるな)妄想ばかりしている。って文字で書くだけで勃起しそうになるの何故???後半は主題に戻る。4つの感情として喜怒哀楽とよく言うが、楽を2回言うことで楽を強調している。

 

ま ま ま
マッドな擬音聞き入る死骸
化石じゃなく生きてる巨体
ありったけ開いた口
お望みは メリーバッドエンド
ホットな気温 どちらも悪い
線路の上 何も隠せない
平和主義を謳っても
全部を知って 木天蓼バラ撒く
手を染められる怪獣譚

 「マッドな擬音」は先述の調べのときに見たイラストが元ネタなんDA★それを見て、僕が筋肉でオナるのと同じように、VOREでオナる人もいるんだろうなという認識を持った。3行目の化石は恐竜のこと。メリーバッドエンドとは、見る人やキャラによってハッピーエンドかバッドエンドかの解釈が分かれる結末のこと。開いた口→メリーバッドエンドの流れは、呑み込まれた側は胃液に溶かされ死んでしまうだろ、という未だに消えない固定観念から降りた歌詞。「ホットな気温 どちらも悪い」▶どちらもは、怪獣側と人間側。人間側は、地球温暖化の原因となる開発をしている。怪獣側は、存在自体が人の興奮=熱気を生み出すきっかけになっている。「線路」の上は多くの人の目につく場所で、隠し場所がないということ。木天蓼は猫の好物として有名。木天蓼を置けばたちまち猫が集まってゴロゴロしだす。それを人集めと重ねた。怪獣たちは人に描かれることにより悪事を働くから受動態。

 

3食ライフじゃいけないよ
ねぇ 満足してるかい
どうだい? 怎么样?
61は裏切らないから
極彩色まで白黒へ

「3食」は、もちろん朝食・昼食・夕食のことなのだが、それだけじゃ空腹を満たせないから、見る人にも描く人にも描かれる巨大生物にも間食が必要だよね、ということ。「怎么样」は中国語で、意味は直前の「どうだい」と同じと思っていい。「61は裏切らない」は「スラギ」にもあった歌詞で、改めて説明すると、61はバンギラスの素早さの種族値。動画もこのタイミングで「スラギ」のときに使った背景に入れ替えている。ついでにいうとこのCメロ直前に入る三角派のメロディは「スラギ」のサビ直前のベースのメロディのキー変(もしくは変調もある)。バンギがリザードを丸呑みしているイラストを知っている人は多いだろうと思う。5行目は、漫画化のこと。

 

日刊 戎間 荷利取る
きっかけとか無くったっていい
なんとなくだが どうやら
食べるものは自分らしい

「戎間」(読み:じゅうかん)は、「戦場」と同意。mp3エクスポート段階では「獣姦」だったが、多くの人に聞かれるであろう場でこの語は良くないと思って同音異字の別の言葉に替えた。「荷利取る」は造語。本来は「2リットル」で、一回の射精量が2リットルということが本来の意味。これも直接使うのはまずいと思って書き換えただけのこと。ここの前半はVOREと関係ないね。後半はめっちゃ関係ある。

 

懐玉有罪 紫竜が見せる
汗と涙と頬の紅潮
暖衣飽食 コレさえあればね
喜怒哀楽 楽

「懐玉有罪」⏩価値のある物や能力を持っていると、災いを招くという意味。「紫竜」はガブリアスのことで、ガブは懐玉有罪ということ。制作曲の中でガブを表す語があるのは、「ドリル」*3⏩「腕 牙 腹」「腿 爪 ヒレ」、「アールジューハチ」*4⏩「怖いサメ」、「グラファル」⏩「肩も震えていた サメ」、「スラギ」⏩「切れ目 トゲと 黒目 永遠の宿敵(こいびと)さん」といろいろある。自分の中ではガブと汗・紅潮をリンクさせすぎている感がある。だってそれが僕が絵の練習を始めたきっかけだからね。涙はフライゴンのほう。「暖衣飽食」⏩不自由ない満足した生活を送ること。八面六臂、懐玉有罪、暖衣飽食は自分の語録にもとからあったわけではなく、辞書を引いて適切な語句を探して歌詞にはめた。「コレ」は、パソコンとインターネットを思い浮かべて決めた歌詞。

 

ま ま ま
マッドな擬音聞き入る死骸
化石じゃなく生きてる巨体
ありったけ開いた口
お望みは メリーバッドエンド
ホットな気温 どちらも悪い
線路の上 何も隠せない
平和主義を謳っても
全部を知って 木天蓼バラ撒く
の?

1番サビと同じにつき省略。「の?」は穴埋め。

主観視点 喰らい損
道理を燃やすハイライト オフ
痛いときしか泣かないって
真っ赤な嘘 分かっているぞ
犯罪 分際 補強材
もう勝手にしちゃって用途
漫才振ってる戦場を
降りた後も惣となりな

 俯瞰視点の逆。「喰らい損」は「らい」を片仮名にしたものを来年の330曲のタイトルにしようとしているがまだ分からない。「ハイライト オフ」▶正気を失うこと。そもそも凶暴やリアリティ重視であればないのが普通だね。3,4行目は'97年版ミュウツーの逆襲より。

 

マッドな擬音聞き入る死骸
化石じゃなく生きてる巨体
ありったけ開いた口
お望みは メリーバッドエンド
ホットな気温 どちらも悪い
線路の上 何も隠せない
平和主義を謳っても
全部を知って 木天蓼バラ撒く
自我を失う怪獣譚

1番サビとほぼ同じ。まあ、新たに考えるのが面倒なだけなんだけど…

グラッドなフラッシュバック ふれあう死骸
軽薄じゃなく表す筐体
呑み込まれた小動物
行く先は メリーバッドエンド
フールな奴隷 成り下がっている
年中無休 全く休めない
文字打つまで 期待してる
言わなくたって ザ・誇る悪徳
ドロドロね また1秒後

 グラッドは喜びの意。自分は曲の解説の中で版権物の二次創作は死体を操っているんだと主張しているが、実際に普段からそう考えているわけではない。歌詞を書く際は自分の心情よりも別の何かの視線に立つ事が多い。強い偏見になってしまうかもしれないが、人外低頭身キャラを好む人はイレギュラーなシチュエーションも好むことが多い…と勝手に考えている。ちいかわの人気はおそらくそのせい。僕はその方面に住んでいないし足を踏み入れることもないから、違和感がやまないのだと思う。ちょっと怒りが湧いてきたから一旦話を切る。「奴隷」という例え方もずっとやっている。最後イントロの部分が繰り返されるのは「チープディナー」と同じ原理で、漫画やイラストの中に存在するストーリーは見直すことによって何度でもループするということを表す。今回の場合は何度でも呑まれて何度でも死ぬ。

 カラーリングがオノノクスに少し似ているが、特に関係はない。

 

次の曲について

 次の投稿は3,4週間後くらい。実は本当はそっちのほうをボカコレに投稿して、「ダイナマンサー」は9月のつもりだったのだが、直前になって順番を入れ替えることにしていた。イベント日に合わせる何かって、過ぎてからやるより当日が来る前にやっていたほうが断然いいからね…

 少しづつだけどだんだん日が短くなってきている。今月を乗り切れば盛夏が終わる。今年ももうそんな時期になるか…2017年から2020年までの3年間と、2020年から今までの3年間の時間の量は明らかに違うよな、といつも思っている。

*1:化石ポケモンに着目しているのは「メンヘラゴン」

*2:数字が【○のみ】で出来ているから、もしくは8(eight)を同じ発音のateと読めるから

*3:SoundCloudに投稿

*4:SoundCloudに投稿