基本的に毎日更新しています。
漫画や新曲解説など 重要性の高い記事が埋もれやすいので、ページ右のブログ内検索 または タグ検索を利用することをおすすめします。

「レイジーシャーク」について

2023年3月19日にボカロ曲「レイジーシャーク」を投稿しました!!!🦈

2023/3/30追記:YouTube版リンク貼りました

inst➡ https://piapro.jp/uraishitokage

 

概要

 本来は昨日の20時投稿予定だったが、睡眠不足が祟ってガッツリ寝てしまい、目が覚めたら午前2時だった。気を取り直して本題。これはボカコレ参加曲。今作は2021年6月投稿の「ロージースネーク」と深く関わっている。イントロ部分や構成、メロディなど一致している部分が多い。ただしスケールは全く別(スネークはC#ハーモニックマイナー、シャークはD#メジャーブルースで今回初使用のスケール)で、同時再生すると非常に不快な音になる。スネークは一昨年の1月に完成していたから、およそ2年経っている。あまり上達していないと思っていたが聞き比べると差は明白。今回は概要欄で書くことが少ないな…ついでだから、同時期に投稿したinst「Severed Sebek」についての説明でもするか。

soundcloud.com

 いくらか前に、セベクのイラストを載せて、「アノイドアヌビスの対になる、セベクがテーマの曲を作ろうとしているがうまくいかない」というようなことを書いた。22年の夏のスランプだった時期に、試行錯誤してinstrumentalだけうまくいったが、ボーカルのメロディが全く思いつかずに没になったデータがあったことを今年に入ってから思い出し、聞き直してみたらinstだけの時点で完成していると判断した。それが「Severed Sebek」の正体。「Severed」は「切断された」の意味。セベクが切断されるとはどういうことかというと、漫画のコマ割りを指す。身体の一部だけ一コマで描いて、見えない部分が身体を切断されているという解釈をした結果。しかし本来ボーカル付きで表したかったことが不明瞭になっている。セベクのほうの絵は実はAI。最近AIによる画像生成が話題に上がり、人間のアーティストが淘汰される恐れがあるとよく言われている。しかし、僕はいくらAIの能力が発達しても実際の人間に大きく勝ることはなく、不足している部分を補完しあいながら共存していけると思う。

インストゥルメント

 基盤はクラブミュージックなのだが、サビのギター音を強めにしていてロックと認識されそうだ。BPMは全体通して126。

・リード…Creepy Piano

 ロージースネーク、チープディナーと同様。リードに色々使ってきたが、やはりこれが気に入っている。

・コード…Synthmaster Player, Keyzone Classic, Magical 8bit Plug2

・ベース…Magical 8bit Plug2

・ギター…Amplemetal hellrazer(AMH)

 ロージースネーク全体、マッシブクラッシャーの一部、アルバム収録ではドリルのリード、コウリン全体で使用。ギター音源選びで選択を誤ったと思っていた頃もあったが、IRONとうまく使い分けができている。そういえば、これってパッと見アイロンと読むように見えるからなのか、バディファイトにアイロンマンというヒーローがいるんだよな。両手がアイロンになっている。アニメではたしかパル子が使っていた。

・ドラム

 BFDは未使用。せっかく価値あるであろうものを買ったのだから、持ち腐れにはしたくない。これすごく重くて、ギター音源と一緒に立ち上げるとまず間違いなくドロップアウトを起こしてしまう。

歌詞の説明

あ あ あ
会えない 会えない 歪みきった沼の底で
何回も身体に回る毒 今ではもう全てになっている
や や や
止めない 辞めない 滅びが迫り来ても
ヘビになって サメと舞って n度目の祭り

 ロージースネークのイントロとほぼ同じメロディ、同じ音色(おんしょく)、同じBPM。タカタカ鳴っている音が低音重視になっているか高音重視になっているかがスネークなのかシャークなのかの判断基準。スネークでは毒回り始めから蔓延の歌詞だったが、あれから蔓延が板についたことを示す歌詞に書き換えた。

完全体になるために血を舐めた
なのに ほら まだ足らんね
いつまでだって追い求めて 凶行へ
声に惚れ 煌めく声

 血を舐めるというのはよくある比喩(暗喩)表現で、辛酸を舐めるくらいのニュアンス。いくら腕を磨いても、上には上がいる。これは決して僕だけではなく、多くの人が感じていることだろう。人間、欲が出すぎると何をしでかすか分からない。僕の場合は性欲が急に強くなったときに普段ではあり得ない奇行に走りがち。

一つ初めに目を合わせ
二つ捩じ込む世界線
三つ星まで轟かせ
さあ四秒カウントダウン

 Bメロはスネークと同じノリ。三のところだけ思い浮かばずスネークの三と同じ歌詞。構成の都合上今回は五から八はない。

キルだって 許されて 無駄になった「命」の字を
貉に捧げる 現実腐蝕
あ あ あ
簡単で難解な 脳細胞の行方は
ヘビに聞いて 腑に落ちれば 君はもうレイジーシャーク

 命の重さはメディア世界だとネグレクトされがちである。「いのちを」と言うのは単純なので、「めいのじを」と歌うことにした。意味は同じ。貉というのは「同じ穴の貉」で、簡単に言えば「同類」「仲間」。一番ではヘビがサメに捧げる。簡単で難解は、カルカメルカの「単純な想念 難語つかい」と同じ原理。ヘビはロージースネークの視点で、スネークを見ているのがレイジーシャーク。

勧善懲悪だったストーリー 訳もなく
ダークゾーンすら 崇められて
□の中込めている 瞳の色
満たすまま 止まっている

 見返すと一行目と二行目のつながりがよく分からない。ダークゾーンは、僕がいつも話に挙げているものといえばだいたい分かる。□は、原稿用紙の一文字を入れる1マスを表している。文字の一つ一つにも、キャラクターの感情を込めているという意味。止まっている=漫画の一コマや一時停止中。

あ あ あ
切り裂いて 恥だって 罅を負った彼らを
貉と分け合い 語り続けたい
あ あ あ
簡単で難解な 創造神の欠片は
ヘビが這って 海を泳いで 潜む影レイジーシャーク

 ここの歌詞を考えているときはおそ松が同時に思い浮かんでいた。僕の中では、彼ら=松野兄弟。二番ではヘビがサメと同じ嗜好を共有する。創造神=ヘビ。本来ならロージースネークとレイジーシャークではスネークのほうが立場が上なのだけれども、シャークが傲慢になっていき、立場を覆そうとしている状態。

さあね 知らないね
当たり前のことを受け取って 自我を保っていよう
ね 任してしまえ 希望を
心躍る 正しきレイジーシャーク

 ここのインストはピアノコードと三角波とアトモスフィアの3トラックしかない。ボーカルを乗せる前は物足りなく感じるが、乗せてしまえば意外と馴染んでいる。この部分は自戒である。自分以外の人もポケモンを描いているという「当たり前」を未だ認められずいる状態、自分は絵をやめたほうがきっとうまくいくことも相対的に増える、それが本当のレイジーシャークである、ということ。

キルだって 許されて 無駄になった「命」の字を
貉に捧げる 現実腐蝕
あ あ あ
簡単で難解な 脳細胞の行方は
ヘビに聞いて 腐に堕ちれば 君はもうレイジーシャーク

 一番:腑に落ちれば 三番:腐に堕ちれば 歌い方は同じでも歌詞の違いで意味を変える。横縞と邪のようなこと。

あ あ あ
切り裂いて 恥だって 罅を負った彼らを
貉と分け合い 語り続けたい
あ あ あ
簡単で難解な 創造神の欠片は
ヘビが這って 海を泳いで 食らいつくレイジーシャーク

 スネークのラスサビと一緒で、転調でキーを1つ下げて、イントロのリードを混ぜる。ラスサビの下げる転調は、「ハイドレンジア」の作者の音楽を参考にしている。僕の曲は、ラスサビのキーは上がる、変化なし、下がるが割とバラバラだったりする。一番多いのは変化なしかもしれない。ラスサビ歌詞は二番とほぼ同じ。新たに書くのがだるかったのが理由。最後だけ潜む影が食らいつくに変わっているのは、ヘビが完全にサメの食い物になってしまったことを表す。背景が灰色になるのは、次のスネークシリーズへの伏線…かもしれない。

次の曲について

 最近の作曲関連の悩みとしては、頭の中ではどういう曲なのか分かっているつもりなのに、いざDAWを起動するとピアノロールに思い通りのメロディをまったく打ち込めない状態になっていること。それでも、今年は一昨年・去年よりも多く新曲を作りたい。思いどおりを形にするには、今まで絵でやってきたのと同じように、訓練する必要があるということなのかもしれない。次は2週間足らず後、3月30日に投稿する。3月30日の投稿は作曲活動をしている上では毎年恒例にしていこうと思っている。