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ボカロ曲【コージーフリーク】解説

概要

2024年2曲目。コージーフリークロージースネーク(2021年6月)、レイジーシャーク(2023年3月)に続くスネークシリーズの3作目。主軸の動物はコージーと言葉が似ているコーギーにした。歌詞はなんとなくで組んでいったため、全体のテーマがブレ過ぎていて一言では形容できない。だから説明が自分自身でもよく分からなくて書くのに時間がかかった。ロージースネークのときからあまり時間が経過した感覚がないが、作曲スキルは間違いなく向上している。

インストゥルメント

・Creepy Piano

おなじみイントロで使う特徴的なピアノ音源。グラファルツーと同じく、サビにも即興的に入れてみた。

・Keyzone Classic

コードに使っているリリースカットピアノ&エレキピアノ。他にも様々なピアノ、エレピ音源を持っているが、結局一番最初に導入した無料のこれが一番のお気に入り。

・MASSIVE

NIを代表するシンセ。Complete Select(ブラックフライデーで買った)に入っている。これまではシンセ音の大半はSynthmaster Player2だったが、今回はMASSIVEが多くを占めていて雰囲気の違う曲になっている。

初音ミク(v4x solid)

いつもお世話になっております…僕が曲を作れるのはミクのおかげです…去年から始めた独自に編み出した調声方法を今回は一層強くしてみた。これより後の曲でもっと強くなった。自分では分かっていても、音程が聞き取りづらい箇所があるかもしれない。現在、Vocaloidはミクとウナ、UTAUはテトの3人体制で歌ってもらっているが、新たなアプローチのために新人を導入してもいいかもしれないと思っている。

歌詞

あ あ あ
会えない 会えない 歪みきった沼の底で
繋がれた体に回る毒 誰かと分け合ってみよう
や や や
やめない やめない 揺るがぬ決意の下
ヘビが率いて サメが増えて ワンと鳴く小型犬

スネークシリーズ共通のイントロ。ここでタカタカ鳴っているのはSynthmaster Player2のSidearpという音。この音は毎回エフェクトのかけ方が違い、スネークでは低音重視、シャークでは高音重視、コージーではそもそものノートのオクターブが上。次はこれを廃してギターアレンジにするつもり。犬は首輪をつけられているイメージなので繋がれたという語がある。スネークシリーズの立場は、ヘビが創作をする側、サメが見る側、コーギーは見る側の集団といったところだろうか。

 

輝く星ばかり目について
硇砂(どうしゃ)で成ったようなオーパーツなんかは
馬鹿馬鹿しくはないか?
自分にとっての一等星は
空には映らないの

一つ挙げればキリがなく
二つ従う代償に
三つ年には叩き込む
そう 四海激しい波

硇砂とは、塩化アンモニウム(NH₄Cl)のこと。自分は理系じゃないけど、なんかいい言葉はないかと電子辞書を眺めていたら見つけたから歌詞に入れた。ここでは普遍的で広く許容されるもののこと。自分にとっては実物の人間の身体はどうしても大古代の負の遺産のようにしか見えない。「自分にとっての一等星」自分の絵の原点である人物。自分が井の中のカワズだとしたら、そこから見上げる夜空だけでその存在を見つけられるはずはない。

Bパートで一、二、三、四と歌詞があるのもスネークシリーズ共通点。四海激しい波は、周囲が穏やかであるという意味の「四海波静か」を弄った言葉。

 

募るアンコール アンコール
強請った思い通り
例えるならまるで巨大化した
コーギー・ペンブローク 可愛いね
絶対条件必要なんてくだらねえ
ヘビについて 群れになって お仲間さコージーフリーク

でかいコーギー可愛いなんてネタみたいな歌詞だけど、真面目です。これまで自分は作曲でネタに走ったことがほぼなく、真面目路線で勝負してきた。そうじゃないと世界観を表現できないから。しかし最近のボカロ界の流行はfunでありinterestingではない。自分はinteresting派でありたかったけど、最低限の収益を得るためにある程度の人気(何度も言うけど有名人にはなりたくない。自分はあくまでも影の世界に生きる者だから。)を求めている今、作風をfunに寄せていく必要があるかもしれないと思い始めている。これは承認欲求ではない。

 

人間のせいさ何時だって
重土で塗られた証明なんかに
勾引かされてる わんわん
世間にとっての優等生が
幅利かすその裏でしょう
ビター=甘い 大きい=スモール
取り違えるくらい恥になって
ちょうど同じだった 遊び呆けた
幼くはなった?

重土とは酸化バリウム(BaO)のこと。これは水に触れると発熱する。水みたいにありふれているちょっとしたことで熱狂的になるのが過敏な人間の悪い癖。ここの「わんわん」ってさ…最初のサビの「ワン」がカタカナなのにこっちは平仮名で統一感ないよね…。優等生に"世間にとっての"とつけているのはつまり、本当の優等生は成績や実績で判断されるものではないということを言いたい。最近尺度の判断基準が狂っているような気がするので対義語をイコールで結んだ。「遊び呆けた 幼くはなった?」⏩コジフリ制作時は不登校の時期だった。家にいる時間が長い分使える時間は多かったわけだが、いくら趣味や願望実現に没頭しても鬱屈は晴らされず、若い頃の純心に戻ることもできず、時間をなぜもっと有効に使えないのかと自問自答しているところ。その結果一年以内に死ぬことが決まったのだから一層後悔しかないよね。

 

邪魔だスパンコール スパンコール
嫌って程の希望
見せびらかしてる奴 発端だった
コーギー・カーディガン あざといね
徹頭徹尾 一筋なので執られねえ
サメの会話 直に聞いて 身に染みるコージーフリーク

スパンコールってあのちっちゃいキラキラのこと。とにかく綺麗面白い受けが良いとかポジティブにまとめ上げようとする世間一般では馬鹿ほど頭が良いと思われるかもしれない。自分は実は人の意見にすごく左右されやすいから、されないようになるべく孤立することを選ぶ。自分の意志が明確で流されない自信があって実際に流されない人はすごい。そんな人たちが1つの世界を形作っていく。

 

ラララ…

募るアンコール アンコール
強請った思い通り
例えるならまるで巨大化した
コーギー・ペンブローク 可愛いね
絶対条件必要なんてくだらねえ
ヘビについて 群れになって お仲間さコージーフリーク

歌パートをラララとか意味のない言葉で埋めるのは初めての試み。自分は間奏が冗長になりやすいので少しでも変化を加えようとした結果。落ちサビ?は1番サビからシンバルを抜き取っただけの手抜き感。

 

既にインストール インストール
世界は奪わないが
実のところまだまだ供給不足
コーギー・カーディガン お願いね
博引旁証 出来ちゃうなんて端ねえ
イヌが鳴けば 許し合って 角立たぬコージーフリーク

自分は基本的にケモドラを軸に歌詞を書いている。イラスト漫画の一分野としてだいぶ有名にはなったが、「世界は広し」の言葉通り全人類から見た割合としてはまだまだ人口は少ない。だから世界中を席巻するほどではない。ある程度探索し尽くすと他がないし(自分のことではない)、新作を求めているというところはキョーテンに似ているかもしれない。コーギーには大きく分けてペンブロークとカーディガンの2種類がある。違いはみんなの犬図鑑によると

・ペンブロークは生まれたときに断尾をし、毛色は茶色と白。

・カーディガンはペンブロークより大きい体格で、毛色は黒が多い。

ここでのコーギーカーディガンはロージースネークの立場かもしれない。「博引旁証」は「実例や証拠を広い範囲から多く挙げて説明すること」。それができるほどに知り尽くして良いも悪いも分かっていたら落ちるところまで落ちてしまったようだねの端ねえ。最後は無反対のこと。やぶさかじゃないってやつかな。