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「チープディナー」について

2022年5月28日にボカロ曲「チープディナー」を投稿しました!!!🍴🦊

inst➡ https://piapro.jp/uraishitokage

 今年3曲目、通算7曲目!去年の6月6日は現名義の処女作「ロージースネーク」を投稿した日。気付けばそろそろ1周年(前名義での期間も含めれば2年以上経過している)。実際は作曲を始めてから約3年経つけど、楽器は未だに1つも弾けないし、まだよく分かってない感じ。この記事では新曲投稿時恒例の解説をする。

※センシティブな話題を含みます。苦手な方は見ないことを推奨します。

 

 

概要

 この曲は実は本当の意味での新曲ではない。2020年5月1日に投稿していたボカロ3作目「チープディナー」(旧版は削除してしまいデータが無い。)を作り直したものになる。本来は同じ月日に投稿したかったが、色々と事情があって延期した。歌詞は当時とほぼそのまま。グラファルに続きまた過去作を引っ張り出してきただけ。当時はミクを雇ったときについてきたStudio One 4 Artist(piapro studioとMUTANT(サンプル管理アプリ)以外の外部VSTプラグインが使えないという最悪仕様)で作った。この曲の主題は「エロ同人」。二次創作の同人誌=エロというのは僕の勝手な偏見ではあるけど、実際そういうのがあるという現実が僕の肩身を狭くしていく。営利目的で勝手に描くならまだしも、明らかに法律に引っかかるような案件を普通にしでかしているし、それで飯を食おうとしている精神があり得ない。制作費>収入の可能性もあるが。この曲ではそれをしている側の視点で考えて歌詞を書いた。タイトルの「チープディナー」は、それを買う立場の視点で、1日分の食費の金を出せば何日でも無制限のディナー(dinnerは一日のメインの食事、という意味で厳密には夕食という意味では無い。「夕食」はsupper)を楽しめる、という意味。

曲の話

 ジャンルはEDM🎛️ベースハウス🎧。リリースカットピアノとかギターの音も強めだからピアノロック🎹・ポストロック🎸にもあたるかもしれない。ベースハウスもEDMの範疇だけど…4つ打ちの強いキックの電子音楽はみんなEDMでまとめられる。4つ打ちじゃないEDMは、ダブステとか、UKガラージとか。メロディは旧ver.とほとんど変化がないが、一部変だったところをキャッチーな感じになるように直した。(旧ver.がないのでどこのことを言っているのか僕以外分からない…)メロディの感覚は本当に変わった。前の方がメロディラインの幅は広かった。年月が経つごとに「いいメロディはこうでなくちゃいけない」みたいな固定観念が強まってメロディが作りにくくなってる。サビのスタートのメロディが最近すごく難しく感じる。コードやベース、その他のリフは全部作り直し。コードはある程度簡単で響きがいいものを重視して選んでいる(僕は音楽理論が分からないので、コード名を聞かれても答えられません)。ベースはエレクトロスウィングっぽいのを意識した。あと、キーが2つ上がって、シャッフルビート(跳ねてるリズム)になってるのが旧ver.との大きな相違点。

インストゥルメント

・リード…Creepy Pianoなど

 ロージースネークでもリードやコードに使った。というか、全体的にスネークの系統を継ぐつもりでインストゥルメントを選んだ。主題もほぼ同じだし。これからはリードにこれを使うことを僕の曲の特徴にしていこうかな。何かしら個性的な要素を固定すると作りやすくなる。普段使っている設定は「Greenhorror」というプリセットの、リリースをゼロにしたやつ。いわゆるリリースカットピアノ。これがかなり有能で、それ以外はほとんど使わない…低音を強めに切って、高音を強調するともっといい。同時に重ねているのはおなじみSynthmaster Playerのシロフォン。あと高音のシンセベースも重ねている。

・コード…Virtual Guitarist IRON、Keyzone Classic、Electric Grand 80など

 IRONは決められたフレーズしか出せなくても音はかなり優秀。高音をブーストしてちゃかちゃかした音(?)を目立つようにした。ちゃんとしたギター音源があっても打ち込み技術が無い状態で下手に入れるよりはマシだと思う。RealStrat5をせっかく買ったのに今のところ投稿曲では未使用*1。というか、ロックでかっこいい曲が作れない。全部没になってしまう。バンド音楽の作り方が分からないというのもあるけど、やっぱりギターを主体にするには実際に弾いた音を録音しなきゃいけないのか?中者は全体で使っているリリースカットピアノ。ノートを刻むとかっこいい。後者はwavesの定番Eピアノ。これもスネーク(2番の後の間奏、静かになるサビの部分)で使った。これ他よりアタックが異様に強くて普段遣いが難しい…。スネークでコードに使ってたのはメタルギターの音源(名前忘れた)と変な音のオルガンだった。他の楽器が多いと地味だけど、派手に楽曲を引き立ててくれる大切な柱になる。音柱は宇髄天元

・ベース…Magical 8bit Plugin2など

 スネークだけでなく、アノイドアヌビス、マッシブクラッシャー、グラファルでも使っているお気に入りの音源+エフェクトのセット。キモはVitamin。

・ドラム

 典型的な4つ打ちのリズム。キックがバカでかい。スネアの音は小さめだけど、ちゃんと鳴ってるって分かる。シンバルのサンプルは909。これ好き。使いやすい。うっすらパーカッションのループも入っている⬅これ重要。BATTERY欲しいな…。

・エフェクト

 いつもと特に変化は無し。waves goldをメインに定番のエフェクトを色々。変化点があるとすれば、メインで使ってるリバーブがPhoenixverbからR2になったことくらい。どっちもiZotopeの製品?で、UIはとても似ている。Phoenixverbのほうが空気感とかかり方が強い…のか?全然違いが分からん。あと、コンプレッサーを活用して音圧やアタックの強調をするようにした。マスタートラックにもちょっとかかっている。RenaissanceCompというやつが、UIも操作もかかりかたも分かりやすい。リリースカットピアノコードには、Trash2(ディストーションエフェクト)をかけている。Trash2やIrisは頻繁に9割以上のセールが行われる上にまさかの無料になることさえあるから、所有価値が下落している。

歌詞の説明

切っ先逆さま 厨房の
欲望 切り開いて
鹿の子の指先 誘き寄せ
衝動 吐き出させる

引き裂かれた 関係蒸して
繋ぎ止めた 友情茹でる
これで満足だろ?
虜にさせてあげよう

 既にお気づきの方もいるかもしれないが、Aメロの歌詞にはポケモンの町の名前が紛れ込んでいる。この歌詞を書いたときは、ポケモンを特に意識していた。切っ先→キッサキシティ、鹿の子→カノコタウン。厨房という語を出すことで、台所(パソコン)で調理器具(ペンタブ)を使って材料(キャラ)を調理する(自分の考えるように動かす)という比喩をイメージしてもらうようにしている。ここでの鹿の子は閲覧者。原作でのキャラの関係が崩されて、繋ぎ合わせた別の関係を食べられるようにする。「これで満足だろ?」で、前にラティアスが「○○○○(一応伏せ字)してあげる♥…これで満足?」って言ってる絵を描いたのを思い出した。変態!!!

 

エンジン吹かして さあ食おうか
自己満フルコースで
浅めにお安くしときますよ
大体 これくらいで

奮い立てた行動裂いて
後の始末焼いて焦がす
何も残らないな
奴隷の御託に感謝

 エンジン→エンジンシティ、浅め→アサメタウン。一冊の値段がどれくらいか本当は知らない。容量にもよるけど800円~1500円くらい?安いよね?動画の¥1200は適当。奮い立てたは「ふるいたてる」から。「後の始末焼いて焦がす」の説明は後ほど。奴隷=二次元のキャラ。その奴隷の放つ台詞に閲覧者が感謝するということだ。

 

打ち立てた愛憎も 許されない感情も
材料は全部揃っています
積み立てた努力も 踏み躙り残骸に
逆らってないでほら 召し上がれ

 これも台所に見立てた歌詞。原作者が作品を形にするまでにしてきた努力を、ファンがその努力を糧にしてしまうのが三行目、「踏み躙り残骸に」は言い過ぎた。四行目は僕自身に対しての皮肉。

淡い夢喰って生きようぜ
思い出は全部ゴミ箱へ
他人の泥塗って嗤おうぜ
咲いた花斬ってトッピングに

枯れた水かけて遊ぼうぜ
次の朝消して何時までも
一握りやって御精算
最高の瞬間を御自由に

 当時何考えてここの歌詞書いたんだっけな………今見てどんなことを表しているかを解釈するしかない。「淡い夢」はこの曲の主題。「思い出」は本来のストーリーか。「他人の泥を塗る」は、他の人が作った罪をまた別の人になすりつける…みたいな…曖昧🦓まあ、だいたい主題のことを表してる。「最高の瞬間」は…まあ、言わなくても分かるだろう。成人向け漫画の出版社としてワニブックスの存在だけは小学生中学年の頃から知っていたんだけど、その切っ掛けが実はポケモン二次創作だった。よくは覚えていないが…確かヤブクロンピカチュウジヘッドが主人公で、ルカリオワニブックスを手にして顔を真っ赤にしてたんだっけ…あと偽の最終話があったというのも覚えている。うごメモDSiのサービス終了までに完結できていなかったかな。

 

刻刻んだ 史実を
濁して また煮込んで
悲運を辿った 親の顔が
大層 見物だよね

「こんなことして許されますか」
「うまい話に期待しますか」
「呻るケモノを信じられますか」
「後日あの子は棄てるんですか」

 百刻→ヒャッコクシティ、悲運→ヒウンシティ。親=原作者。セリフ部分は特に大きな意味は考えていなかったが、最後の一つは新生児遺棄。喋っているようにピッチ補正をしたのは、旧verがそうだったのもあるし、スネークの2番Bメロの受け継ぎでもある。

 

地獄のループに身を寄せて
「嫌」と言うほど貪婪な
アナタのために作りましょう
腐り果てた醜態を

 地獄のループって、MARETUさんの「うみたがり」にも同じような歌詞があったな(「地獄の連鎖」でした。完全に一致)。僕の作る曲は、MARETUさんの曲の根底にある観念とほとんど同じような気がするんだよな。この前MARETUさんがTwitterに載せていたあるイラストを見て、「コレだ!!僕が作曲を通して伝えたいことはコレだ!!!」ってなってしまったし。

潔く酔って歩もうぜ
常識を断った酒呑んで
他人の不幸を味わおうぜ
墜ちるようになって構わない

裂けた傷縫って備えろよ。
明日、明日もまた同じこと
違う料理は出ませんし、
目移りする気もございません。

 ここの前半で鳴ってるインストゥルメンタルをピアノメインにしているのは、旧ver.でも同じ。syudouさんの「アタシを愛しているのなら」にあやかった。その曲の静かなサビのピアノがマジで綺麗。「キュートなカノジョ」よりも再生回数を超えて当然であるはずの曲なのに。

 右側で鳴ってる三角波はよく聞くとロージースネークのイントロのメロディだと分かる。分かって欲しい。後半部分に句読点が加えられているのは、例の人物の文章から。グラファルの紹介を参照。アイツは発狂しそうなほど嫌いだ。

 

 人の好みっていうのは長らく変わらないのが普通なもんで、フライゴンが大好きな人は何年もとことんフライゴンが大好きでしょ(…僕は心変わりが早すぎてそうもいかないんだけど)。それが、違う料理は出ないし、目移りもしないということ。

淡い夢喰って生きようぜ
思い出は全部ゴミ箱へ
他人の泥塗って嗤おうぜ
咲いた花斬ってデザートに

枯れた水かけて遊ぼうぜ
次の夜ずっと何時までも
一握りやって御精算
最高の瞬間を御自由に

必ずやきっと訪れる
最悪の末路をお楽しみに

 一番サビとちょっと歌詞が違うのは何となく。全く同じだと解釈の幅が狭まって面白くないから。「後の始末焼いて焦がす」の説明回収。一番サビの話の続きになるけど、成人向け漫画の性行為シーンがあったとして、その後どうなるんですか、という話。この曲はそれを全体のテーマとしているような気もするが。低用量ピルやコンドームとかを使っていないことがほとんどだし、安全日も空想で実在しないはずなので、生殖細胞に不調がない限りは妊娠するはずなんだ…行為後のことは描かれず終わるから、その後産まれてくるはずであった子の存在は抹消されることになる。流産や中絶とちょっと違うけど、本質的には同じだろう。命の抹消というのが「最悪の末路」。散々に言ってるけど、僕は別にエロ漫画が嫌いなわけじゃないし、むしろもっとやってはいけないことをしている自覚はある。

 

双竜の頸が 縺れ合う
極秘の 鍋の中で
事切れ生命を 弄ぶ
お味は如何ですか?

 双竜→ソウリュウシティ、事切れ→コトキタウン。ここでまたAメロが繰り返されるのは、本を読み終えた後、また読み直すときにまた登場キャラの中では記憶がリセットされて、同じ行動を繰り返すことになる、何事も無かったかのようにまた始まるということを表したかった。

 

 動画を作るのがすごく面倒臭い。絵を描くのは嫌じゃないが、一つのことに集中できない性分のせいで動画のための絵を描くのに飽きて曲ごと没になったこともある。曲だけじゃなく動画まで一人で作っている方は相当な根気がいるんだなあ、と常々感じている。それとも僕が何に於いても足りていないだけ…?一歩踏み出す勇気があれば何もかも変えられるのに…それをかれこれ4年以上引きずっている。そんなことはどうでもいいか…🐬僕以外の誰かが変えられることでもないし。まあ、それでも絵と音楽は続けていくだろうから、何卒よろしく。

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⬆没絵2つ。

⬆ちなみにこの子はオリポケでティルクスという名前。設定画はまた今度。

次の曲について

 自分の中ではチープディナーで音楽を通して伝えたかった一つの世界観に結論を出した感覚でいる。最近は他のことで忙しくあまりDAWをつけられていなくて、投稿ペースは今までより下落するかもしれない。今年はあと2,3曲上げられるのが理想。予定は7月、8月、11月。

*1:企画(グラシアスコールではない)に参加したときの曲には使ったことがある